乾癬(かんせん)は、皮膚の新陳代謝が異常に活発になり、皮膚がつくられるスピードが非常に速くなる病気です。「かんせん」とはいっても、人にうつる病気ではありません。乾癬の原因はまだ完全には分かっていませんが、乾癬になりやすい体質に、食生活の欧米化(脂肪の多い食事)や肥満などの環境因子が加わって発症すると考えられています。
皮膚が赤みを帯びて厚くかさかさになったり、皮がめくれたりします。かゆみを伴う場合もあります。発疹は、頭や肘・膝頭、腰などに多くみられます。
当院では、ステロイドやビタミンDの塗り薬による治療を中心に行っています。乾癬は、発疹が良くなったり悪くなったりしながら慢性に経過する病気ですので、気長に治療しましょう。発疹の範囲が広い方や塗り薬だけではなかなか治らない方で、光線を当てる治療や、生物学的製剤とよばれる注射などの治療を希望される場合は、適切な病院へご紹介いたします。
乾癬は皮膚のこすれるところに出やすいことが知られています。入浴時に硬いタオルでこすったり、患部のかさかさした皮膚を自分で無理にめくったりしないようにしましょう。乾癬の患者さんでは、適度な日光浴も有効とされています。肥満、メタボリックシンドロームなど生活習慣病のある方は、生活習慣の改善も心がけましょう。
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